2月7日は「北方領土の日」である。

 

1981年1月、政府が毎年2月7日を「北方領土の日」とすることを閣
議で決めて以来、局地的に盛り上がるのみで、今となっては忘れ去られた
記念日と言ってしまっても良いかもしれない。少し長いが「北方領土の日
制定の理由書を転載すると、

 

『我が国の固有の領土である歯舞群島色丹島国後島及び択捉島の北方
四島は、戦後35年を経過した今日、なおソ連の不当な占拠下にある。
これら北方領土の一括返還を実現して日ソ平和条約を締結し、両国の友好
関係を真に安定した基礎の上に発展させるという政府の基本方針を支える
最大の力は、一致した粘り強い国民世論の盛り上がりである。
最近、北方領土問題に対する国民の関心と理解は、着実に深まりつつある
が、全国的観点にたてば、なお一層の啓発を図る必要がある。
このような現状にかんがみ、毎年2月7日を「北方領土の日」とし、この
日を中心として全国的に集会、講演会、研修会等の行事を行い、この問題
に対する国民の関心と理解を更に深め、全国的な北方領土返還運動の一層
強力な推進を図ることといたしたい。

 

 なお、2月7日は、1855年日魯通好条約が調印された日である。』

 

と続くが、果たしてどれだけの国民が北方領土の日を知っていると言うの
であろうか。ただいたずらに時間だけが過ぎ去り、ますますロシア側の既
成事実は積み上がっていく。福田首相は領土問題の解決に意欲を見せたら
しいが、姿勢だけで終わらないことを祈るばかりだ。7月のサミットは北
方領土の属する北海道での開催である、ロシア大統領も北海道に迎えるに
あたり、領土問題を語らずしていつ語るのか。この時意外にあるまい。