サッカー東アジア選手権の日本対中国戦が行われた。日本は前半に挙げた1
点を守りきり勝利、中国は2連敗となった。中国サッカーファンの間では代
表の不甲斐ないプレーを責める声とともに、そのあまりにも粗雑なプレーぶ
りへの批判が高まっている。「プレーが、技術が、意識が、あまりにも雑す
ぎる」これは実況を担当した中国中央電視台アナウンサーが漏らした言葉。
前半から各所に見られた中国代表のラフプレーは時間の経過とともにその数
を増やした。後半立ち上がりに日本代表の安田理大選手が中国代表GK宗壘
選手に跳び蹴りを受け負傷退場するなど悪質なファールも少なくなかった。
後半には鈴木啓太選手、李オウ峰選手が互いにこづき合うなど一触即発の事
態となった。

 

これは中国のメディアの書いた記事であるが、中国のラフプレーは確かに目
立つものであった。それを国内のメディアが報じたと言う点では評価すべき
ものではないか。北京五輪を控えて、ラフプレーを繰り返してでも、ただ勝
てば良いのだと言うような振る舞いを中国の選手が繰り返せば、世界中から
厳しい批判を受けることになるだろう。ただでさえ、環境問題や食の安全性
が問われる中で、プレーの質まで危惧されるとなると、今後中国で国際大会
を開こうとしても支持が集まるわけもない。これが反日意識によるものであ
るとしても、それは理由にはならないのだ。このようなラフプレーを自国で
改めてくれるのが一番の理想だが、果たしてそうなるものかは怪しいものが
ある。例えば中国の選手が他国でけが人を出すようなラフプレーや国歌斉唱
中にブーイングに遭遇したら、どう思うか。普通に考えたらわかることであ
ろうに、残念な限りだ。