政府は4日の閣議で決定した答弁書で、中国の上海日本人学校浦東校が日
本から輸入した尖閣諸島が日本の領土であることを記した書籍が、上海税
関に差し止められた問題について、中国外務省と上海市に抗議したことを
明らかにした。鈴木宗男衆院議員の質問主意書に答えた。答弁書などによ
ると、同校は892冊の書籍を日本から輸入したが、そのうち地理関係の
8冊が差し止めになった。政府は中国側に差し止めの理由と適用法令を照
会した。これまで外交ルートを通じて公式な説明はないが、中国側は報道
発表資料で「中国の領土である釣魚島を『尖閣』と記し、日本の領土に入
れていた」と理由を指摘している。

 

その地理の教科書が中国内の学校で使用されると言うのならともかくとし
て、日本人学校で使用されるものにまで対して、チェックを入れてくるの
であるから、徹底ぶりには恐れ入るばかりだ。1971年に地下資源の可
能性が確認されると、突如として中国が領有権を主張してきたわけで、も
ともとは彼等に尖閣諸島が中国領であるとの認識など無かったと言っても
良いだろう。ただ、政府や外務省も相手が中国であるためか、弱腰の姿勢
に見えてしまう。領土問題について我が国は武力をもって解決すると言う
手段をとれないため、話し合いでの解決を取らざるを得ないのであろうが、
話し合うと言うこと自体が尖閣諸島が、日中間の懸案事項として認めたも
同然である。実効支配をしているのが我が国である以上、中国の主張など
いちいち耳を貸す必要はないのだ。