自民党旧宮沢派(宏池会)の流れをくむ古賀派谷垣派は13日、都内の
ホテルで合同総会を開き、両派の合流による「中宏池会」の人事などを決
めた。新たな派閥は「古賀派」と名乗り、会長に古賀誠選挙対策委員長
代表世話人谷垣禎一政調会長、事務総長に逢沢一郎衆院予算委員長
がそれぞれ就く。5月13日に都内のホテルで新派閥の政治資金パーティ
ーを開き、派閥事務所を統合する。合同総会のあいさつで、古賀氏は「混
迷を極めている政局で私どもの責任と使命は大きい」と述べ、谷垣氏は「
再結集しても福田政権を支え、土俵際にいる自民党に国民の信頼を取り戻
さなければ」と訴えた。古賀、谷垣両派は00年秋の「加藤の乱」をきっ
かけに旧加藤派が分裂。それ以来、両派の議員が一堂に会するのは約7年
ぶりとなった。新たな「古賀派」は衆参計61人を擁し、党内第2派閥の
津島派(69人)に迫る勢力となる。

 

今更ながらと言ったところだが、古賀派谷垣派が合流し新・古賀派とな
った。人数からすれば古賀派による谷垣派の吸収合併のようなものか。自
民党内の派閥では町村派が一人勝ちの状態が続き、4代に渡って自民党
裁職=首相の座を独占してきた。町村派に対抗出来るだけの派閥が存在し
なかったこともその理由の一つであろうが、今回誕生した新・古賀派が対
抗勢力と成り得るかと言えば、それも大いに疑問だ。古賀派谷垣派とも
に福田政権下においては主流派となっており、支える立場にある。むしろ
両派が警戒するのは、先の総裁選にも出馬した麻生元幹事長の存在ではな
いか。麻生派は弱小派閥であるものの、先の総裁選ではほとんどの派閥が
福田支持を決めたにも関わらず、麻生支持の票が予想以上に多く、派閥の
締め付けが緩んでいる状態を晒した。主流派の派閥に身を置きながらも、
次の総裁選も麻生支持を明確にしている議員もおり、麻生氏封じ込めのた
めの合流とも見えてくるのだ。