反捕鯨団体シー・シェパード」が日本の調査捕鯨船に薬品入りの瓶を投
げるなどした問題で、同団体の抗議船の母港がある豪州のマーティン・フ
ァーガソン資源・エネルギー・観光相は15日、「豪政府として起訴も辞
さない姿勢で、どのような行為が行われたかを調査している」と述べた。
千葉市で開会中の第4回気候変動閣僚対話に出席、鴨下一郎環境相との対
談で述べた。鴨下環境相が「捕鯨には考え方の文化的な差がある。国際捕
鯨委員会の下で納得いく議論を行うのなら良いが、暴力的行為はわが国と
して許されない」と述べると、ファーガソン資源相は「私も元運輸相とし
て、海上テロ行為を防止する必要性を強く感じている」と応じた。

 

この威勢の良い発言が、ただのポーズで終わらないように我が国は豪州に
強く働きかけねばならないだろう。反捕鯨の立場を取る豪州と言えども、
暴力行為を繰り返す「シー・シェパード」なるテロ集団を放っておいて良
いはずがない。抗議船を豪州から締め出せば、彼等の活動は相当な制限を
受けるであろうし、暴力行為を実際に行った者に対しては起訴すべきだ。
彼等は危険な行為を繰り返し、我が国にも負傷者を出しているのだ。もは
捕鯨賛成、捕鯨反対の立場でものを言っている場合ではなかろう。反捕
鯨国にとっては「シー・シェパード」のような団体は当初は、反捕鯨の先
兵としての利用価値はあったであろうが、過激な行動を繰り返す今となっ
ては、もはや手を切るべき時がきたと言えるだろう。