フジテレビは2日、昨年7月に放送した「FNS27時間テレビ」の中で
スピリチュアルカウンセラー江原啓之さんが一般女性の同意を得ずにカ
ウンセリングしたことについて、報告書を同局のホームページで公表した。
番組のコーナー「ハッピー筋斗雲」では、江原さんが「女性の亡くなった
父の声」とする言葉を基に女性を批判している。この番組をめぐっては「
放送倫理・番組向上機構」の放送倫理検証委員会が今年1月、「『おもし
ろさ』『わかりやすさ』をよりどころとし、出演者の生活への影響を考え
ていない」と批判する意見書をまとめている。

 

非科学的で荒唐無稽なスピリチュアルカウンセリングを前面に押し出した
ような番組が、公共の電波を使って放送されていること自体が、おかしな
ものであろう。数字が命の視聴率至上主義の民放にとっては、インパク
のある番組が求められるとは言え、批判をされるのも当然だ。これをもっ
てこのような番組が無くなるのなら良いのだが、視聴率が稼げなくならな
い限りは、同じことを繰り返し続けることすら考えられる。フジテレビが
自己批判をして間違った番組作りを反省すると言うことを額面通りには、
なかなか受け入れられないのだ。江原氏がテレビから消えたところで、次
に新しい霊能力者を見付けてくるのが、テレビ局と言うものかもしれない。