TBSの番組で戊辰戦争若松城開城の理由を「糞尿が城内にたまったた
め」が正解とされたことに福島県会津若松市が抗議した問題で、市は6日、
TBS側が8日午後に謝罪放送をすると伝えてきたことを明らかにした。
市によると、5日にTBSから「全国ネットで8日午後0時53分前後か
ら1分程度謝罪放送をする」と連絡があったという。問題の番組は、2月
16日にTBS系で全国放送された「歴史王グランプリ2008まさか!
の日本史雑学クイズ100連発」。市が「史実の歪曲だ」と抗議。TBS
は3月31日、情報制作局長名で「会津若松市の方々の心情に配慮を欠い
た」とするおわび文書を市に提出したが、市側が求めていた訂正と謝罪放
送については「単発番組なので難しい」との考えを示していた。

 

歴史の一部を切り取って、その部分だけをクローズアップするのはテレビ
に限らずマスコミの常套手段であるが、泣き寝入りで終わりかねないとこ
ろを、会津若松市の抗議が実ったのは喜ばしいことだ。抗議文には「開城
は、応援の望みが絶たれたことや傷病兵の増加など様々な要因が重なった
もの」とあるように、城が落ちることには多くの要因があってことなのだ。
糞尿が城内にたまったなどと言う理由だけで、城を明け渡すようなことが
あるわけがないと、何故この問題の製作者は思わなかったのであろうか。
面白おかしく扱えばそれで良いなどと言う安直な考えが、歴史を歪曲する
恐ろしさ。TBSは抗議があったからやむなく謝罪するなどと言う姿勢で
は無く、猛省を促したい。そして、何度も同じ事を繰り返したら気が済む
のかとマスコミにも同じく猛省を促すものである。