英仏米など北京五輪聖火リレー「国際ルート」で、青色ジャージー姿の
中国“聖火防衛隊”が伴走していることについて、泉信也国家公安委員長
は11日、閣議後会見で「警備は日本の警察がちゃんとさせていただくと
いう大原則は崩すべきではない」と述べ、長野市で26日に予定されてい
聖火リレーでは受け入れを拒否する考えを示した。泉委員長は「ほかの
国でも走ったから日本でも、という考え方は私自身としては歓迎しない」
と語り、防衛隊によるリレー妨害活動への「警備」は「日本の主権の侵害
にあたる」と指摘。「長野県警を中心とするわれわれの役目」と強調した。

 

これぞ正に正論である。聖火防衛隊の傍若無人な振る舞いは聖火リレー
行われたあちこちで見受けられている。実際にデモ参加者を組み伏せるな
ど暴力的な行動に出ており、聖火を何が何でも守ると言う使命を外国でも
忠実に実行しているようだ。中国の報道官は聖火防衛隊は「警察学院の学
生から選抜したボランティア」で、武装警察部隊などの「司法職員」では
ないとしているが、果たして本当なのであろうか。さらに、ボランティア
の任務は「五輪聖火の純潔と尊厳を守ること」としているが、そもそも抗
議や妨害が何故起きるのかを考えるべきだ。抗議や妨害を力で押さえ付け
た結果、純潔と尊厳とやらは本当に守られたのか。公安委員長の発言通り
聖火防衛隊を長野に入れるべきではないであろうし、我が国の警察が粛
々と警備に当たれば良いのである。そのような当たり前のことが通らない
ようでは、平和の祭典であるはずの五輪も看板倒れそのものだ。