韓国の李明博大統領は20日、就任後初めて来日し、21日に福田康夫
相と首脳会談を行う。首脳同士が年1回以上、相手国を相互訪問するシャ
トル外交の第1回。今年2月の就任式の際、訪韓した福田首相との初会談
で掲げた「日韓新時代」に向け、冷え込んでいた両国首脳関係の再構築を
目指す。韓国大統領の来日は04年12月の盧武鉉前大統領以来3年4カ
月ぶり。小泉純一郎元首相の靖国神社参拝や盧前政権の対日強硬姿勢で関
係が悪化していた。このため、日韓シャトル外交の定着に加え、昨年11
月に日中韓3首脳で合意した3カ国が回り持ちで定期的に首脳会談を行う
計画についても協議する。

 

盧武鉉政権下ではこれまでに無いほど、日韓関係は冷え切ったものとなっ
たが、日韓新時代の構築に向けて李明博大統領が対日関係については「謝
罪と反省は求めない」と明言したように、ちょっとやそっとでは揺らがな
い関係が求められるのだ。特に北朝鮮に対する姿勢がどのように動いてい
くかも注目せねばなるまい。金大中盧武鉉政権と続いた革新政権では、
湯水の如く見返り無しの援助を注ぎ込み、そのあげくに核実験までされて
しまったのだから、少なくとも太陽政策は失政であった言っても良いので
はないか。李大統領はこれまでのような見返り無しの支援はしないとも断
言し、核開発を放棄すれば支援を行うとしている。10年ぶりの保守政権
が、我が国との関係をどう発展させていくか、首脳会談がどのようなもの
になるか、注目せざるを得ない。