中国の胡錦濤国家主席来日を6日に控え、毎日新聞が1、2日の両日に実
施した全国世論調査で、日本の中国に対する姿勢を変える必要があるか聞
いたところ「今よりも厳しく臨むべきだ」とする回答が51%で最も多い
結果となった。「今より友好的に臨むべきだ」は26%、「今のままでよ
い」は17%。無回答は6%だった。中国政府は4日、チベット問題でダ
ライ・ラマ14世側と非公式の対話を始めたが、「内政問題であって人権
問題ではない」との立場は依然変えていない。ギョーザ事件についても、
毒物混入の経緯で日中の捜査当局の見解が食い違っている。関心が高いテ
ーマで、中国政府の対応がいずれもかたくななままと受けとられているこ
とが影響しているとみられる。こうした世論を踏まえ、福田首相が7日の
首脳会談にどう臨むか注目される。

 

何かあるたびに日中友好の精神などと言う文言が持ち出されるが、果たし
てその精神が日中関係にもたらしたものとは、本当に友好と呼べるもので
あったのか、考えねばなるまい。中国が領有権を主張している尖閣諸島
領土問題であったり、東シナ海のガス田問題、さらには反日デモにもつな
がった歴史認識問題、など枚挙に暇が無いほど日中間には諸問題が横たわ
っており、何一つとして解決していない。中国製冷凍餃子の中毒問題にし
ても、一方的に中国側には問題無いと発表し、我が国の消費者を唖然とさ
せた。このような中で対中感情が悪くなりこそすれ、良い方向には向かわ
ないであろう。いまさら「パンダ外交」でイメージの改善をするような時
代ではあるまい、本来中国が責任を持って保護しなければならない動物な
のであって、それを外交カードに使うこと自体がおかしい。親中派とされ
福田首相の姿勢が日中首脳会談で問われているのだ。