米大統領選の民主党候補指名争いから撤退したジョン・エドワーズ元上院
議員が14日、オバマ上院議員支持を表明した。エドワーズ氏は2004
年大統領選の副大統領候補で、党内に影響力を持つため動向が注目されて
いた。オバマ氏にとっては指名への強力な追い風となりそうだ。予備選の
全日程が終わる6月3日の前に、指名の鍵を握る特別代議員の間でオバマ
氏への支持拡大が加速する可能性もあり、ヒラリー・クリントン上院議員
はさらに苦しい戦いを強いられることになる。エドワーズ氏は14日、ミ
シガン州で開かれたオバマ氏の集会に登場し「民主党支持者は既に選択を
済ませた」と宣言。「指名争いは間もなく終わる。民主党員は結束しなけ
ればならない」と訴え、11月の本選に向けオバマ氏支持で団結するよう
呼び掛けた。

 

いよいよ最終局面と判断したのか、ジョン・エドワーズ上院議員がオバ
マ候補支持に転じた。4年前同様に副大統領候補として、本選に登場する
腹積もりと見てとれるものの、これでクリントン候補が早期撤退を決意す
るかは微妙なところだ。13日に投開票されたウェストバージニア州の予
備選では、オバマ候補は白人労働者層を取り込めない弱点を改めてさらけ
出したが、白人のエドワーズ元上員議員がオバマ候補を全面的に支持する
ことで、多少なりともその穴埋めは可能であろう。本選まで残り半年に迫
り、着々と地歩を固めていく共和党のマケイン候補に対し、民主党は異例
の長期戦のために、オバマクリントンの両陣営で真っ二つとなっている。
また、どちらが勝っても本選では黒人、女性と言うことが有権者に受け入
れられるか。盛んに「変わることができる」とアピールするオバマ候補で
は無いが、結局変化を問われているのは、他でも無い米国の有権者なのだ。
初の黒人大統領、初の女性大統領が誕生するためには、それを乗り越えな
ければならない。