福田康夫首相は20日昼、国会内で開かれた同党代議士会であいさつし、
今国会の閉幕に当たり、「先の臨時国会からほとんど通年国会のような状
態で、9カ月半支えてもらった。ちょっと心残りはあるが、大事なことは
大体、仕上げた。これからもいろいろあるが、力を合わせて頑張りたい」
と述べ、引き続き政権運営に全力を挙げる考えを示した。公明党の太田昭
宏代表は両院議員総会で、「公明党がリーダー役を果たして数々の成果を
上げた。秋以降いつ事態が急変しようと必ず(衆院選で)勝てる態勢を作
る」と強調した。一方、民主党山岡賢次国対委員長は「歴史に残る国会
で、100点満点以上の成果を上げた。連戦連勝だったような感じがする」
と自賛。ガソリン値下げを一時的ながら実現したことにも言及した。

 

衆参ねじれ国会はこれまでの憲政史上では考えられないような、多くの混
乱をもたらした。参院を押さえた野党が与党を揺さぶり続け、与党も小泉
政権の遺産ともいえる衆院での巨大与党が、重要法案は再可決で押し戻す。
とは言っても来年には衆院議員の任期が切れ、与党が3分の2以上を押さ
える可能性は限りなくゼロに近い。それに対して野党は過半数を取れば、
衆参を押さえたことになり、政権交代が実現することになる。むろん、す
んなりと野党連合で連立政権といくかは大いに疑問である。民主党として
は、単独の政権を作りたいであろうし、それ以外の野党は数合わせに使わ
れていることを逆に利用し、民主党を揺さぶるだろう。民主党社民党
共産党とも手を組むのか、さらには公明党がどう動くのか、いずれ行われ
る総選挙の結果次第で、政界再編は間違いなく起こるはずだ。