石油元売り最大手の新日本石油は18日、原油価格と円相場が現行の水準
で推移すれば、8月1日からガソリン卸価格を1リットルあたり6〜7円
値上げする方針を明らかにした。元売り大手のジャパンエナジーも7円程
度値上げする方向だ。卸価格の値上げは8月中に全国のガソリンスタンド
の平均店頭価格に反映され、レギュラーガソリンが1リットルあたり19
0円近くに、ハイオクガソリンが1リットルあたり200円に迫る可能性
が高い。ガソリン卸価格の値上げは、ガソリン税暫定税率が復活した5
月以降、4か月連続となる。レギュラーやハイオクガソリンの店頭価格が
最高値を更新するのは確実だ。

 

ガソリン価格の高騰によって、皮肉にも渋滞が減ったとの報告もある。そ
れにしても暫定税率の期限切れで、あれだけ騒いだのが嘘のような値上げ
の連続である。税金がどうのと言うよりも、原油価格そのものが上昇し続
け、輸入に頼る我が国は国際市況に常に振り回されるのだ。いつ下がると
もわからない状況では、車を動かすこと自体が家計を直撃することになる。
ただし、都市部のように公共の交通機関が充実しているところはともかく
として、地方はもはや車無しでの生活は考えられない。適正価格をとうに
超えた価格の前に、さらに景気減速を強めるのではないかとの恐れもある。
店頭価格の最高値更新を前に、どうにもならないとの虚無感だけが残るの
は如何ともし難い、か。