民主党野田佳彦広報委員長は21日のBS11の番組で、9月の党代表
選に自らが立候補するかどうかについて「ニュートラルだ。虚心坦懐に考
える」としたうえで、「誰も(小沢代表の対立候補が)いないとき、可能
性はなくはない。意義のある戦いにどうしていくか。その中で自分がやる、
やらない、応援するも含めてどうするかということだ」と語った。野田氏
は小沢氏の無投票3選について「望ましくない」と重ねて強調し、「(複
数立候補して)選挙はやることになる」との見方を示した。

 

民主党内では小沢代表の無投票3選が既定路線として固まりつつあるよう
だが、無投票で代表が決まってしまうのは如何なものかとの見方もある。
野田氏はかつて岡田克也党代表の後任選びで前原誠司氏を推し、中堅、若
手議員をまとめて勝利の一因を作ったと言う実績がある。だが、小沢代表
就任後の成果を考えれば、政権交代の実現が夢では無くなり、民主党とし
ては無用な争いはせずに、小沢代表を担いで与党を追い込みたいところで
あろう。野田氏が立候補したところで、小沢代表の勝利は揺るぎないもの
であって、出来レース感も拭えないからだ。それでも、民主的な政党とし
て代表選を行うのか、野田氏の決断に注目が集まっている。