福田康夫首相は28日、首相官邸で開いた来年度予算の概算要求基準
関する政府与党政策懇談会後、公明党太田昭宏代表と約30分間、会
談した。町村信孝官房長官自民党伊吹文明幹事長、公明党の北側一
雄幹事長も同席。首相は会談後、記者団に「概算要求基準について意見
を聞いた。今日は全く予定外だった」と語った。改めて党首会談を開く
可能性に関しては「いずれそういうことになる。まだ明確に申し上げら
れない」と述べるにとどめた。太田代表は会談後、記者団に改造問題な
どは話題にならなかったと強調。「首相は色々熟慮されているのではな
いか。(改造)しないことも含めて」と指摘した。

 

内閣改造が行われるのか、与党だけで無く野党も関心を抱いていること
であろう。安倍改造内閣が崩壊し、ほぼそのまま閣僚を引き継いできた
だけに、改造が行われれば、真の意味での福田内閣が誕生することとな
る。ただし、改造をする意味が政権浮揚のためでしかないのなら、果た
して受け入れられるものなのであろうか。福田内閣で次期衆院選は戦え
るのか、与党は戦々恐々としているはずだ。改造を行っても支持率が全
く反応しないようなら、「福田おろし」も現実のものとなってくる。そ
う言う意味では改造はリスクが高いわけだが、小泉元首相の「首相の最
大の力の源泉は解散権と人事権だ。これで失敗したら退陣しかない」と
の言葉にあるように、ここで決断を下せないようなら、遅かれ早かれ福
田首相は厳しい状況に追い込まれることだろう。