福田康夫首相は5日昼、8月15日の終戦記念日靖国神社参拝について
「私の過去の行動をみてほしい」と述べ、参拝を控える考えを示した。首
相官邸で記者団の質問に答えた。保岡興治法相は5日の閣議後の記者会見
終戦記念日の参拝を明言した。記者会見では「法相として参拝する」と
述べたが、その後「肩書きとしての法相を使用する意味であり、参拝は私
人の立場で行う」と訂正した。太田誠一農相は「私は大きな争点になると
きはわざわざ靖国に行く。話題でないときには地元の戦没者追悼式に出る。
前日くらいに判断する」と前向きな意向を示した。野田聖子消費者行政担
当相は「今のところ色々考えている」と留保した。

 

福田首相が敢えてこのタイミングで靖国神社参拝をしたらどうなるのだろ
うか。おそらく誰もが唖然とするのではなかろうか。戦後レジームの打破
を主張した安倍前首相でさえ、参院選の大敗もあり在任中の靖国神社参拝
は無かった。低支持率にあえぐ福田政権にとって、これを挽回するだけの
起死回生策はほぼ無いと言って良い。特に今年の終戦記念日は中国が総力
を挙げる北京五輪の真っただ中である。我が国の首相が靖国神社を参拝し
ようが、そううるさくは出てこないのではないか。韓国からは相当な抗議
があるにしても、これは受け流しつつ逆に竹島の問題を積極的に持ち出し
て、逆抗議する。むろん政権浮揚のためと言う不純な動機で参拝されては
迷惑そのものだが、こんな手段もあると一応提案しておこう。