福田康夫首相は8日、北京五輪開会式に先立ち、中国の胡錦濤国家主席
温家宝首相とそれぞれ約40分間、個別に会談した。福田首相胡主席は、
中国国内での被害が明らかになった中国製冷凍ギョーザによる中毒事件の
早期解決を目指すことで一致。胡主席は「捜査協力を加速し、一日も早い
真相解明をしたい」と表明した。福田首相は「ギョーザ問題は日本国民の
関心が非常に高い。一刻も早く解決することを期待したい。一層の努力を
お願いする」と指摘したうえで、捜査状況など今後の情報提供を求めた。
会談後、福田首相は記者団に「真相解明は進展すると思う」と語った。

 

念願の北京五輪が無事に開幕し、あまり波風を立ててくれるなと言うのが
中国側の本音であり、すでにネタが上がってしまっている以上は別に本気
で真相を解明するつもりはないだろう。中国側で毒物が混入した形跡はな
いとまで言い切りながらも、中国国内でも同様の中毒事件が起きてしまっ
たとあっては、言い逃れのしようもないはずだが、それを容易に認めよう
としないのが中国と言う国である。福田首相が中国側に全幅の信頼を置く
のは危ういのだ。今は北京五輪にのみ力を注いでおり、それ以外のことに
ついてあまり構っていられないのが現状である。北京五輪後に真相が解明
されるかと言えば、おそらくうやむやのまま葬り去られる可能性の方が高
いのではなかろうか。絶対に解決すると言う決意が無いのなら、福田首相
の消費者重視の姿勢はハッタリと受け止められることだろう。