福田内閣の支持率が20%を切った場合には、選挙に不安を抱えている
自民党議員から体制の立て直しという声が出てくる。その時に党内コンセ
ンサスが得られるのは、麻生太郎幹事長だ」自民党甘利明経済産業相
は18日、BS11の報道番組「インサイドアウト」の収録で、「福田降
ろし」の可能性に言及し、早くも「ポスト福田」として麻生氏待望の「第
一声」を挙げた。甘利氏は昨年9月の党総裁選で、所属している山崎派
方針に逆らい、福田康夫首相と争った麻生氏を支持した自他共に認める「
麻生応援団」の一人だ。最近も麻生氏と政局談議をかわしたことを認め、
「次の指導者を担ぐ事態が来たら、麻生さんも私も(党総裁選で)戦わな
いといけないという考え方は同じだ」と戦闘宣言。

 

じらしにじらして行われた内閣改造でも支持率が一向に上向かず、一転し
て窮地に追い込まれた福田首相。昨年の総裁選で戦った麻生氏を幹事長に
据えたことで挙党体制を確立したかに見えたが、福田首相のもとでは衆院
選は戦えないとの突き上げがあれば、それに呼応して福田降ろしの動きが
出てくることは否めないだろう。衆院解散・総選挙の時期については、来
年夏に東京都議選を控え、公明党などの事情で年末か来年1月の通常国会
冒頭になるとの見通しであると甘利氏は示したが、逆に言えば解散前に総
裁選が行われるとしたら、福田政権の命脈も残りわずかであると言うこと
になるのではないか。甘利氏の第一声が自民党内にどれだけ波及するかは
十分に注目せねばなるまい。