民主党参院統一会派を組む国民新党は17日、次期衆院選前に合併す
る方向で最終調整に入った。民主党は同日、党本部で小沢一郎代表らが幹
部会を開き、18日に国民新党に合併を正式提案することで合意。国民新
党の綿貫民輔代表は記者団に「我々の機軸をきちっとした形で協力できれ
ば」と前向きな考えを表明した。両党は、自民党の新総裁が決まる22日
の合意を目指して協議を急ぐ。選挙前の合併構想が急浮上したのは、民主
党側に「衆院選後の政権作りで国民新党自民党と奪い合いになって政局
の不安定要素になるのを防げる」との狙いがある。国民新党側には「民主
党の看板の方が選挙を戦うには有利」との事情がある。合併協議で、国民
新党は「対等合併」とすることなどを求める考えだが、民主党側では「対
等」に難色を示す意見や政策のすり合わせに懸念を示す声があり、合意は
ずれ込む可能性もある。

 

民主党国民新党の合併が現実のものとなりそうだ。元竹下派同士で当選
同期の小沢代表と綿貫代表の意思疎通は問題ないのかもしれない。自民党
総裁選にメディアジャックされた現状を少しでも打破するには、これくら
いのカウンターパンチは必要であろう。民主党の執行部は旧自民党勢力が
押さえているに等しいが、小沢氏が代表就任後に参院での躍進もあり、有
権者にはこれまでの民主党とは違うと言う意識を持たせることに成功した。
だが、国民新党との合併は選挙対策としか言いようが無く、もはや選挙に
勝つための合併である。どう見ても野合のはずだが、不思議とメディアか
ら批判の声が上がってこない。確かに現在の選挙制度では小政党が生き残
っていくには難しく、民主党の看板を利用して議席だけは維持しようとの
目論見である。政党とは自らの政策を実現するための集団であろう。批判
の声が上がらないのが不思議である。