民主党前田雄吉衆院議員の政治団体マルチ商法業界から講演料名目で
資金提供を受けていた問題で、前田議員は14日午後、釈明のため記者会
見すると発表したが、「資料がそろわない」として一転、会見を中止した。
前田議員は当初、「火事で関係資料が燃えてしまい調査に時間がかかった」
とするコメントを発表。同日夜に会見すると報道各社に伝えながら、間も
なく「大変申し訳ないが延期する」とファクスで知らせた。一方、200
5年から昨年にかけてもマルチ商法の業界団体や業者から、寄付金や講演
料として計510万円を受け取っていたことが新たに判明。代表を務める
民主党支部政治資金収支報告書に記載されていた。

 

さすがに小沢代表も解散総選挙への攻勢にケチをつけかねないと判断した
のだろう、前田氏が業務停止命令を受けた業者からの講演料を返還してい
なかったのは「非常に不適切」と厳しく批判し、「前田氏の政治家として
の信頼をつなぎ留めるためにどのような行動を取るべきか、できるだけ早
急に結論を出したい」と暗に辞職しろとまで言い切っている。確かに前田
氏の火事で関係資料が燃えたと言うコメントは、笑うしかないだろう。さ
らに釈明の会見も結局は延期してしまった。後手後手に対応がなっている
のは、民主党にも徐々にダメージが及ぶことになるだろう。小沢代表の批
判は火消しの意味もあるはずだ。それだけに鳩山幹事長が前田氏を擁護す
るような発言をしたのは、問題ではなかろうか。