民主党の小沢代表の「国替え」先はどこか。麻生首相が今月末の衆院解散
を視野に入れる中で、小沢氏が立候補する選挙区を巡り、与党が神経をす
り減らしている。国替え構想が表面化したのは今年5月。小沢氏が否定し
て下火となったが、9月の第1次公認に絡み、鳩山幹事長が改めて国替え
に言及。その後、小沢氏は態度を明らかにせず、本来の選挙区である岩手
4区に別の公認候補を擁立したわけでもないが、鳩山氏ら複数の党幹部は
「小沢氏から直接、国替えの話を聞いた」と強調する。

 

もともと小沢代表の国替え構想が表面化したのは、公明党の太田代表が出
馬予定の東京12区と言う説であったが、結局のところは話が立ち消えに
なったような感があった。東京12区は公明党にとって数少ない小選挙区
の地盤であり、ここに小沢代表が乗り込んでくるとなると、如何に選挙に
強いとされる創価学会とて、苦戦は必至であろう。それだけに乗り込んで
くるかもしれないと言う圧力だけで、創価学会を揺さぶることが可能とな
る。ただし、民主党にとって未だに候補のいない選挙区がまだ多数残って
おり、そちらの調整が済まないことには、小沢代表がフリーハンドで動く
ことは難しいだろう。小選挙区で勝ち抜かないことには、政権交代の実現
は成し得ない。まずは最低限の頭数を揃えねばなるまい。