読売新聞東京本社の発行する週刊誌「読売ウイークリー」が、12月1日
発売号をもって休刊することが、28日わかった。関係者によると、イン
ターネットの台頭など情報インフラの変化に伴って広告収入が減少。部数
も伸びず、赤字に陥っていたという。同社は29日にも関係先に休刊を告
知するとみられる。同誌は昭和13年に創刊。平成12年には誌名を「週
刊読売」から「Yomiuri Weekly」に変え、サイズもA4判
変型に一新した。長めの特集記事を売りものにしていたが、日本雑誌協会
によると、発行部数は10万9625部(平成18年9月〜19年8月平
均)で、総合週刊誌の中では下位に低迷していた。

 

出版業の苦境は相次ぐ休刊・廃刊の報道によって伝えられるが、新聞社系
総合週刊誌までもが休刊になる状況となった。読売ウイークリーだけで
無く、他の新聞社系の総合週刊誌は部数が低迷しており、朝日新聞社のよ
うに出版部門を切り離し、別会社化した例もある。それだけ苦境にあるこ
との証明なのだろうが、雑誌不況と言われる中でどうしたら生き残ってい
けるか、その道筋すら見つからないまま、業界全体がジリ貧となる恐れも
ある。一方で休刊・廃刊になる雑誌も多いが、新たに創刊される雑誌が減
るわけでもない。それが休刊・廃刊になったことによる埋め合わせである
なら、当然読者がついてくるはずもなかろう。とりあえず出すと言う姿勢
が続くことで、結局は業界全体を疲弊させる結果に終わるだろう。