民主、社民、国民新の野党3党は30日午前、国会内で国対委員長会談を
開き、政府・与党が今国会提出を検討している2008年度第2次補正予
算案について「最大の争点になる」として、衆参の予算委員会で徹底審議
を求め、年内の衆院選見送りを固めた麻生太郎首相への攻勢を強めていく
ことで一致した。民主党山岡賢次国対委員長はこの後の記者会見で「2
次補正を単なる選挙向けのパフォーマンスにしてはならない。真に国民の
ためになるかどうか、徹底した審議をしていく」と語った。会談で国民新
党は、参院で首相に対する問責決議案の提出を検討すべきだと主張。3党
は同案提出の可能性も排除しないことを確認した。

 

野党としては早期解散が望めなくなった以上、徹底的に麻生政権を叩き続
けてボロボロになるまで追い込む意気込みだろう。民主党としても公認の
候補が立てられていない選挙区もあり、解散が先送りになったことでその
調整をする時間を得たとも言えるのではないか。与党にとって、幸いにし
て底が抜けたような株価の下落は落ち着いてきたものの、それとて米国の
利下げ観測による対外的な要因が大きく、結局は米国に振り回される状況
から抜け出せそうにない。野党が求める徹底審議が単なる政権攻撃のため
の時間となるなら、政治不信が高まり再び株価も下落することだろう。景
気対策は政権交代と言う民主党であるが、さすがに大言壮語と言わざるを
得ないのが現状である。