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大手新聞社の朝日新聞社が21日発表した2008年9月中間連結決算に
よると、純損益が前年同期の47億円の黒字から103億円の赤字に転落
した。営業損益も74億円の黒字から5億円の赤字となった。朝日新聞社
が中間決算で純損失と営業損失を計上したのは、中間決算の公表を始めた
2000年9月以来初めて。原材料である紙の価格が大幅に値上がりして
いることに加え、広告収入、部数ともに減少したことが響き、営業損失を
計上。またグループ会社のテレビ朝日株などを売却したことによる投資有
価証券売却損として44億円を計上したことなどから103億円の純損失
となった。売上高は前年同期比4・4%減の2698億円。
朝日新聞社が赤字に転落したのは、新聞業界全体が抱える問題が起因して
いる。屋台骨を支えるのは新聞の販売と広告収入の二本柱であるが、この
両方がいずれも右肩下がりの状況にある。新聞離れが進み、インターネッ
トに情報を配信するものの、これが利益にならない状況にある。さらには
景気後退が予想される中、広告料が減りこそすれ増える見込みが無い。原
材料の新聞用紙が高騰し、部数減に繋がるためにそれを販売価格に転嫁出
来ずにいる。これだけのマイナス要因を抱えて、後は資産の切り売りをす
るか、固定費(経費・人件費)を削減していくぐらいしか手が無い。この
状況でどのような経営計画を立てているのかはわからないが、新聞業界そ
のものが抱えている問題であり、解決は容易なことではない。