麻生太郎首相と小沢一郎民主党代表の初の党首討論が28日、行われた。
小沢氏は今年度第2次補正予算案を今国会に提出しないことについて「今
からでも遅くない。可及的速やかに提出することが、麻生内閣、ひいては
首相自身の筋道だ」と要求。首相は「1次補正と2次補正、来年度の本予
算は三段ロケットだ。来年1月早々に国会を開催し、合わせて提出したい」
と主張した。小沢氏は「2次補正が来年なら、しんどい、厳しい年末を迎
える」と批判し、衆院解散・総選挙の断行を促した。首相は「私も解散を
して、と当初は思っていた。だが、100年に1度の金融災害。政治空白
を作る状況ではない」とかわした。小沢氏は最近の首相が問題発言を連発
していることにも触れ「首相の言葉は重いものだ。綸言汗のごとし、とい
う言葉もある。発言に責任を持ってもらいたい」と指摘した。首相は「重
みが持てるよう努力したい」と応じた。

 

ようやく実現した党首討論だが、予想通り中身の無い展開となったようだ。
小沢代表はとにかく2次補正予算案をさっさと出せば、成立には協力して
やる、ただし成立後に即解散をしろ、と言うばかりでは麻生政権を追い込
むことは出来ないだろう。一方の麻生首相もこのところはキレが鈍ってき
たのか、「たらたら飲んで、食べて、何もしない人の分の金(医療費)を
何で私が払うんだ」などと言った失言が目立ってきた。安倍政権が閣僚の
失言によって、支持率を下げたように、麻生首相自らの失言によって国民
の反発を買うような事態になれば、いつまで経っても衆院解散を断行する
ことは出来ないだろう。解散を先送りしたことを悔やむ結果となるだけだ。
小沢代表の言うように発言に責任を持って堂々と構えていれば良い。時間
的制約から生煮えのまま終わった感のあった党首討論だが、引き続き機会
を設けて麻生対小沢の論戦を見せて欲しいものである。