衆院解散・総選挙の先送りで「兵糧攻め」に苦しむ民主党衆院選候補者
に、年末年始の活動費として「もち代」が支給された。自民党では慣例だ
民主党では初めて。小沢一郎代表が「来年冒頭までの総選挙」を主張し
て号令をかけ続ける中で、候補者の“悲鳴”に応えての異例の支給となっ
た。支給の対象は、9月に1次公認された新人・元職の計82人。25日
に1人当たり200万円が党本部から振り込まれた。2次公認の43人に
も年内の支給を検討している。民主党では公認内定者が正式公認される際、
公認料の一部として500万円を支給する代わり、新人・元職が対象とな
る月額70万円の活動費などがストップされる。

 

解散が先送りされたことによって、思わぬ兵糧攻めに苦しむことになった
民主党の次期衆院選候補者だが、もち代によって一息付けたと言ったとこ
ろであろう。当初想定されていたのが秋の解散であったのが、あれよあれ
よと冬に入ってしまい、解散は春と言われる状況である。もうすぐ次期衆
院選と意気込んでいたところに、先送りが続いたのでは緊張感を維持する
のは難しいのではないか。解散先送りで、早く公認された当選の見込みが
高い候補ほど、安定した資金供給が絶たれる逆転現象が生じ、悲鳴を上げ
ざるを得なかった。小沢代表はあくまで早期解散に持ち込むつもりだろう
が、解散権を握るのはあくまで麻生首相である。いつ選挙があるのか分か
らないまま、準備にだけは追われる、そう言った状況なのは与野党問わず
なのは言うまでもないことだが。