来春、平日の午後7時にニュース戦争がぼっ発する。TBSが来年4月か
ら午後6時から8時の2時間、生放送でニュース番組を放送することを3
日の定例社長会見で正式発表した。日本テレビでも同様に午後7時から8
時に報道番組を生放送することが内定。現在ゴールデンタイムのニュース
といえばNHK「ニュース7」だけだが、来春からは激しい視聴者の奪い
合いとなりそうだ。夕方のニュース戦争が、来年4月から平日のゴールデ
ンタイムに場を移し、TBS、日本テレビ、NHKの3局で火花を散らす
ことになった。

 

テレビ局の横並び体質は相変わらずのようだ。ゴールデンタイムに報道番
組を投入するのは、堅実に視聴率を稼ぐNHKに対抗するためだが、ある
意味淡々とニュースを流すNHKと同じような番組作りでは、とうてい対
抗出来ないだろう。CMを流さなくてはならない民放は、CMの間にチャ
ンネルを変えさせないための作りにせざるを得ない。NHKを観ていて視
聴者が民放の報道番組を観るとは思えず、知識も無い客寄せパンダ的な芸
能人をキャスターとして登用することになれば、もはやそれは報道バラエ
ティーに過ぎないだろう。現状から見ればこの勝負はNHKの圧勝と言っ
たところではないか。それでも民放が報道番組を作らざるを得ないのは、
これまでの主力であったバラエティーやドラマが不調であることに尽きる。
制作費が削られる中、どれだけの番組が作れるのか疑問である。