日本テレビが制作する「プロレスリング・ノア中継」が、09年3月末で
打ち切られる見通しであることが16日、分かった。故・ジャイアント馬
場さんが1972年に設立した全日本プロレス時代から続いてきた同局で
の地上波放送が、終幕を迎えようとしている。プロレス冬の時代に、さら
なる逆風が吹きそうだ。現在、日曜深夜に放送されているノア中継だが、
9月末には関西地区の読売テレビが一足早く放送を打ち切った。その後を
追うように、母体となる日本テレビでも撤退が検討されている。現時点で
正式決定ではないが、既に所属選手には打ち切りの可能性が伝えられてお
り、それぞれが危機感を抱いているという。CS放送の日テレ「G+」で
は4月以降も引き続き放映される。

 

全日本プロレスから主力選手が離脱する形で立ち上げられたプロレスリン
グ・ノアの試合は、日本テレビが深夜枠ながら放送をしていたが、ついに
打ち切られることとなったようだ。CS放送では継続されるとは言え、放
映権料は地上波とは比較にはならないだろう。総合格闘技に押され、長ら
く低迷するプロレス業界において、比較的好調な運営と思われるプロレス
リング・ノアでさえ、このような現状である。テレビ朝日が中継をしてい
新日本プロレスの試合も、これに倣う形で打ち切られる恐れが出てきた
とも言える。プロレスと言うコンテンツが視聴者にとって魅力あるもので
ない、つまり一定の視聴率が取れなければ長年の付き合いがあろうとも、
切られてしまう。地上波のテレビ中継が無くなると、CS放送に加入する
か、直接会場に行かない限りは試合を見る機会は無くなり、さらにプロレ
ス離れが進む悪循環に陥りかねない。いわゆるマニアしか楽しめないコン
テンツにならないためにも、大きな変革が求められている。