民主党提出の衆院解散要求決議案に賛成し自民党から戒告処分を受けた渡
辺喜美元行政改革担当相は25日午前、テレビ朝日番組に出演し「政界再
編は必至だ。選挙の前に旗を立てなければならない」と述べた。渡辺氏は
TBS番組にも出演し「自民党や国会の垣根を越えて国民運動を起こさな
ければならない」と強調。この後、記者団に「(地方自治体の)首長の中
にはこの国を変えないとダメだと思っている人が相当多い。そういう人た
ちと連携していく」と語った。麻生政権と距離をおく中川秀直元幹事長と
の関係は「基本方針が同じなら連携もあり得る」と言及した。TBS番組
では総額2兆円の定額給付金に関しても「評判が悪い。国会審議の結果(
今年度第2次補正予算案の)修正があってもいいのではないか」と指摘。

 

渡辺元行革相が民主党衆院解散要求決議案に賛成したわけだが、これが
大山鳴動して鼠一匹となっては、渡辺氏にとっては帰り場所を失うだけの
ことだろう。民主党は造反が予想されていた渡辺氏には、解散要求決議案
を事前に打ち明けていたとされ、渡辺氏はそれに乗っかって賛成したと言
うことだ。政界再編が何故必至と思うか、長年政権の座にあった自民党
は自浄能力は無いと見限ったと言うことだろうか。麻生政権と距離を置く
議員にとっても、渡辺氏の独りよがりとも言うべき行動をどう見ているか。
自民党の執行部がこの造反に対し、2番目に軽い戒告処分に留めたのも、
わざわざ注目を集めさせることはないとの判断があったからであろう。麻
生政権が通常国会は再議決を連発してでも、経済政策を押し通すとの意気
込みを崩さなければ、この造反の影響は最小限に食い止められるはずだ。