麻生首相は3日、東京・神山町の私邸で河村官房長官自民党菅義偉
挙対策副委員長と会談し、衆院解散・総選挙の時期について、「予算が通
らないと(難しい)」と述べ、2009年度予算案が成立する今春以降に
なるとの考えを示唆した。衆院選の情勢については、自民党にとって厳し
いとの認識で一致。麻生政権の実績を積み重ねるため、通常国会では08
年度第2次補正予算案、09年度予算案の早期成立に全力をあげる方針を
確認した。

 

これと言ったことをする前から支持率が落ち続ける、そんな状況に追い込
まれてしまったのが麻生首相の実感ではないか。何もしないまま衆院解散
総選挙に突入したところで、民主党に勝つことは出来ない。そのための解
散先送りなのだが、それは野党に攻勢のための時間を与えることでもあり
厳しい追及をかわしながらの国会運営となるだろう。安倍政権、福田政権
の退陣が政権放り出しと批判されたように、支持率が落ちたからと言って
麻生政権が退陣し、顔をすげ替えたところでもはや何のプラスにもなるま
い。むしろマイナスの影響の方が強いはずだ。選挙に勝つためには何でも
する意気込みは良いとしても、他に方法があるのではなかろうか。