自民党葉梨康弘衆院議員は8日午前の衆院予算委員会で、民主党の小沢
一郎代表の不動産問題について、小沢氏の資金管理団体である「陸山会
が東京・赤坂のマンションの一室を平成19年秋ごろ、建設会社に130
0万円で売却し、その建設会社が1180万円で売り出していたことを明
らかにした。葉梨氏によると、この会社は17、18両年、小沢氏が支部
長を務める民主党岩手4区支部に100万円ずつ献金しているが、19年
には献金していないという。葉梨氏は建設会社がマンションを売却した際
の差損分について「プロの業者なら安く買って高く売るのが普通だ。献金
という意識があったかどうか分からないが、この経緯を自ら明らかにされ
たい」と述べた。

 

高く買って安く売る、普通に考えればおかしな話である。実質的に小沢代
表が所有する都内各地の一等地のマンションであるが、何のために数億に
も及ぶ不動産を所有する必要があったのか、未だに不明なまま少しずつ処
分は進んでいるようだ。自身が首相の座に就くまでには身辺をきれいにし
ておきたいところであろうが、小沢代表の一連の不動産に関する問題は、
文字通りアキレス腱だ。高く買って安く売る際の差損分が政治資金規正法
で禁止している、資金管理団体に対する企業献金に実質的に当たる可能性
もあり、果たして小沢代表は自身の見解を出すのか、注目したいところで
ある。このことについては、現在のところ全国紙では産経新聞でしか取り
上げていないが、他紙が追随すれば民主党にとっては少なからずダメージ
となるであろう。