自民党を離党した渡辺喜美元行革担当相は16日、国会内で江田憲司衆院
議員らと記者会見し、公務員制度改革などを目指す政策グループを近く発
足させることを明らかにした。2月上旬をめどに準備会を開く。会見には、
政府の道州制ビジョン懇談会座長でPHP総合研究所社長の江口克彦氏、
国家公務員制度改革推進本部顧問会議メンバーで政治評論家の屋山太郎
が同席。政策グループは▽脱官僚地域主権▽生活重視−−を柱にした国
民運動を目指し議員、文化人、らに参加を呼び掛ける。名称は公募の予定。

 

自民党を飛び出し、「劇団ひとり」と揶揄された渡辺氏であるが、公務員
制度改革を旗印に政策グループを結成する運びとなった。どれだけの参加
者がいるのかは現時点では不明であるものの、渡辺氏は「今回の動きを新
党につなげることは考えていないが、衆院解散以降に別の動きがあるかも
しれない」と述べ、新党の結成の可能性を匂わせている。だが、新党結成
によるインパクトがどれだけあるか、与党対野党の全面対決を前にして、
新党がそれに埋没してしまう可能性の方が高いだろう。あくまで政策グル
ープとして無所属で活動していくのか、その辺りを計算して次期衆院選
でに体制を整えていくのが渡辺氏の課題である。