自民、民主両党は18日、都内で党大会を開き、政治決戦となる衆院選
勝利を目指す運動方針を採択した。麻生太郎首相(自民党総裁)は演説で
「経済危機に対応策を示せるのは自民党だけだ」と政権維持の決意を示し
た。細田博之幹事長は「政権交代は幻想にすぎない」と民主党への対決姿
勢を鮮明にした。一方、民主党小沢一郎代表は「衆院選に勝利し、新政
権をつくって国民の新しい生活を築く」と強調した。鳩山由紀夫幹事長は
小選挙区で150の勝利を得たい」と、単独過半数獲得の考えを示した。

 

平成21年は自民、民主両党にとって勝負の年となるであろう。郵政選挙
で記録的大勝を果たした自民党であったが、小泉元首相の退陣後は活気を
失い、一年ごとに総裁の顔が変わる異常事態に陥っている。そのことに危
機感を持たない自民党員はいないであろうが、民主党に傾いた流れを挽回
するのは容易なことではない。未曾有の金融危機の中で、比較的打撃の少
なかった我が国でさえ、景気後退が現実となり、それを乗り切るために何
をすべきか、自民、民主両党ともにビジョンを示せていない。政権交代
景気対策などと言う無意味なスローガンを掲げる民主党も如何なものかと
思うが、定額給付金で迷走した麻生首相も批判されて仕方ない。いずれに
しても次期衆院選は政治史に残る戦いとなるであろう。