栃木県真岡市の福田武隼市長は23日に会見し、民主党国会対策委員長
山岡賢次衆院議員に01〜03年、選挙で秘書の派遣を受けた報酬名目で
計405万円を提供したと述べた。福田市長は「選挙で支援を受けた見返
りと認識していた」とするが、山岡氏は「見返りは受け取ったことはなく
当選後に寝返った市長サイドの虚言」と反論した。福田市長によると、0
0年12月16日、自宅で山岡氏と公設秘書に会った際「秘書を張りつけ
にするので報酬を支払ってほしい」と依頼されたという。01年1月〜0
3年3月、市長の関連法人から「ニューワールド」という社名の口座に「
顧問料」の名目で月15万円ずつ支払った。市長の関連法人はNW社と顧
問契約を結んだが、実際には顧問業務は行われなかったという。

 

山岡氏は民主党の重鎮だが、マルチ業界からの献金で名前がたびたび上が
るなど、与党に攻撃材料を与える弱点になっているようだ。福田市長が顧
問料として支払っていた先のニューワールド社は、企業提携でのコンサル
タントなどを業務とし、01年当時の社長は「山岡議員に頼まれ名前を貸
しただけ。会社のことは一切知らない」と話しており、実質的にはペーパ
ーカンパニーだった可能性が強い。山岡氏は虚言とまで言うものの、説明
責任はきちんと果たしてくれるのであろうか。この問題を記者団に聞かれ
ても無言を通したのは、何かやましいことがあるからではないか。その後
発表した談話では「市長当選後、寝返って政敵となった市長サイドの虚言
であり、近々行われる市長選への悪質な妨害としか考えられない」と言い
きるものの、その真実や如何に。ただし、福田市長がこのタイミングで暴
露したことに、何らかの意味があるとすれば、それも無視してはならない
だろう。