麻生首相は29日午前、首相公邸でオバマ米大統領との電話会談を行い、
早期に首脳会談を開催するため、日程調整を進めることで一致。政府は4
月2日にロンドンで開かれる第2回「金融サミット」の前に、首脳会談を
実現させたい考えだ。外務省によると電話会談は約10分間、通訳を介さ
ず、英語で行われた。会談では首相が大統領就任に祝意を伝え、大統領は
謝意を表明。米国の金融危機に端を発した世界経済の問題や「テロとの戦
い」などで両国が協力し、日米同盟をさらに強化していくことで一致した。
拉致や核開発など北朝鮮問題では首相が、解決に向けた日米両国の連携を
求め、大統領も協力を約束した。気候変動やエネルギーの問題、アフリカ
支援など地球規模の課題でも、日米が協力する方針を確認した。

 

太平洋を挟んだ日米関係は、我が国の首相が誰であろうとも、米国の大統
領が誰であろうとも、良い関係を維持し続ける必要がある。むろん、それ
は米国に阿ることでは無いのは当然のことだが、麻生首相のように電話会
談で直接やり取り出来るのが望ましいのではないか。中国重視、日本軽視
の懸念があるのは間違いないが、我が国が「無視出来ない国」となれば良
いだけのことである。世界的な景気後退の前に、比較的金融危機のダメー
ジが少ないとされる我が国が、リーダーシップが発揮する場面であるはず
だが、国会はいつものように乱れ、収拾がつかない状態にある。例えば北
朝鮮との間に拉致問題や核開発と言った解決すべき問題があるにも関わら
ず、何ら対応出来ていない現状をどう見るべきか。民主党が言うような早
期の衆院選を実施し、その後に出来るとされる強力な内閣とやらが手を付
けられる問題なのか。疑問は大いに残るのである。