北朝鮮が、核弾頭を搭載可能な長距離弾道ミサイルテポドン2号」の発
射準備を進めていることが2日、分かった。複数の政府筋が明らかにした。
米国などの偵察衛星が発射準備とみられる動きを確認しており、1〜2カ
月中に発射準備が完了する可能性が大きい。北朝鮮は日本や韓国の対北強
硬姿勢に強く反発しており、対抗措置としてミサイル発射準備を進めてい
るとみられるが、万一発射すれば、国際世論の反発は必至で、6カ国協議
の行方にも大きな影響を与えそうだ。複数の政府筋によると、米などの偵
察衛星が、北朝鮮北東部の平安北道東倉里で新たに建設中のミサイル発射
施設に複数のトラックが頻繁に出入りしているのを確認。ミサイルを格納
する大型コンテナも運び込まれていることが分かった。

 

北朝鮮が発射準備を進めているミサイルはコンテナなどの大きさから、テ
ポドン2号と同等以上のサイズとみられている。北朝鮮が再び危険な瀬戸
際外交に乗り出してきたとの見方も出来るが、果たして真意がどこにある
のか。北朝鮮は1月、米国に対して核放棄後の米朝関係正常化を拒む声明
を出しており、アラスカまで届くとされるテポドン2号を持ち出して、オ
バマ政権から譲歩を引き出そうと言うのだろうか。この事態を前にして我
が国の対応はどのようなものとなるのか、相も変わらず国内でドタバタ劇
を繰り広げているようでは、国際社会のいい笑いものだろう。発射準備に
1〜2カ月程度はかかわるとは言え、座して待つ必要はどこにもない。前
政権とは違い、強硬姿勢を崩さない韓国とも連携し、北朝鮮の真意を探る
べきではなかろうか。