米国政府がヒラリー・クリントン国務長官の16日からの初の日本訪問に
際し、民主党小沢一郎代表との会談を同党サイドに打診していることが
10日、分かった。民主党幹部が明らかにした。小沢氏は会談に応じる方
向で調整している。実現すれば米国務長官と日本の野党党首による個別会
談は初めてとなる。9月までに行われる次期衆院選での政権交代が現実味
を帯び始めており、オバマ米政権には有力な次期首相候補である小沢氏と
のパイプを構築しておく狙いがありそうだ。民主党にとっても、政権交代
を視野にオバマ政権の要人との接点をつくる絶好の舞台となるとみられる。

 

次期衆院選での政権交代が確実とされる中で、米国にとっても民主党を無
視しておくわけにはいかなかったのであろう。オバマ政権が誕生し、その
国務長官に就任したクリントン氏が小沢代表との会談を打診してきたこと
で、さすがの小沢代表も会談に応じることだろう。これを鳩山幹事長に丸
投げするようでは、さすがに不興を買うはずだ。思い出されるのがインド
のシン首相が来日した際、体調不良を理由にドタキャンした上に、翌日に
は選挙活動のため青森入りをしたと言う非礼を働いた。その弁明が「総理
大臣になって首脳会談ということなら、多少体調が悪くても欠席すること
はない。私、野党だから。総理大臣じゃない。国務大臣でもない。勘違い
しないでください」と言い放った。米国の国務長官相手にも同じ台詞が言
えたら、それはそれで大したものだが。