自民党の古賀選挙対策委員長は14日、福岡市内で記者団に「首相まで経
験した方が、政局で足を引っ張ることは慎むべきだ」と述べ、麻生首相
批判した小泉元首相をけん制した。これに先立ち、古賀氏は党福岡県連大
会で、「経済の未曽有の危機は麻生政権、麻生首相しか切り開くことはで
きない。結束して麻生政権を支えなければいけない」と強調。太田誠一
農相は「首相をやった人は、(首相を)辞めたらさっさと政界を去るべき
だ。政局についてとやかく言うことはタブーだ」と小泉氏を批判した。

 

思わぬところから矢が飛んできた感のあった小泉元首相の麻生首相批判。
確かに麻生首相の発言そのものは褒められたものではなく、何をいまさら
と誰もが思ったことであろう。野党からの攻撃ならまだしも、与党の、し
かも元首相から批判の声が上がるようでは、足並みが乱れていると見られ
るだけである。町村派会長の町村前官房長官は「国会情勢が分かっていな
いから、場違いなタイミングで発言してしまったのではないか」と次期衆
院選には出馬しない小泉元首相の国会情勢の認識不足を批判した。ここで
小泉元首相の批判に便乗するのは簡単だが、その代償は実に大きいものと
なると与党が締め付けを図っていると見て良いだろう。