麻生太郎首相は24日午前、ホワイトハウスオバマ米大統領と初めて会
談した。両首脳は、日米同盟をより強化させ、アジア太平洋の平和・安定
を見据えた「より重層的な同盟関係」を構築することで合意した。世界的
な経済・金融危機の克服に向けての連携も確認。北朝鮮の核や拉致、ミサ
イルの包括的解決に向け、6カ国協議で連携していく考えでも一致した。
会談はオーバル・オフィスで約1時間行われた。

 

他国に先駆けてオバマ大統領との会談することとなった麻生首相オバマ
大統領は就任後初の施政方針演説前だったこともあるだろうが、近年の日
米首脳会談としては異例の昼食会なしで終了したことが意味するものは何
か。支持率が低迷し、次期衆院選後には首相の座にいないことを見透かさ
れての対応だったのか。オバマ大統領が打ち出す一連の景気対策や、大手
銀行に国有化に向けて、その原資を賄うために米国債が大幅に発行される
見通しだが、その引受先として我が国が期待されていると言うことであろ
うか。そのような狙いがあるのを見透かして拒もうにも、外需頼みの我が
国の経済を立て直すには、米国経済の復活が必要と言うジレンマを抱えて
いる。麻生首相が安易な決断を下さいないことを祈るばかりである。