民主党小沢一郎代表は20日夜、都内の日本料理店で、菅直人代表代行、
鳩山由紀夫幹事長と会談し、次期衆院選の対応について意見交換した。西
松建設の違法献金事件で小沢氏の公設第1秘書が逮捕された事件に絡み、
秘書の勾留期限が24日に迫る中、秘書が起訴された場合の対応も協議し
たとみられる。会談は、菅氏の呼びかけで行われ、小沢氏は「ありがとう。
すまないね」と述べたという。衆院選情勢では、小沢氏が衆院岩手4区か
ら「国替え」する可能性が指摘される東京12区の候補者選定も話題にな
った。また、小沢氏は会談で、重ねて献金の違法性を否定し検察当局へ対
決姿勢を示した。

 

秘書が起訴されても検察に徹底抗戦をするとすれば、果たしてその戦術が
どこまで有効か。政治不信を招き、次期衆院選民主党が勝ち切れない要
因となるかもしれない。また、小沢代表は企業・団体献金の全面禁止につ
いて前向きな姿勢を示しているが、民主党内からも「企業献金が悪で、個
献金が善だという二元論が本当に正しいのか」との意見も出ている。企
献金をなくした場合は、政治家個人の資金力が選挙戦の行方を左右する
事態を招きかねないことなども例として挙げられ、潤沢な資金量を誇る小
沢代表とは違うのだと言う遠回しな批判とも見られるだろう。それにして
も、小沢代表は秘書が起訴された時には何と弁明するのだろうか。「秘書
が勝手にやったこと」などと言えば、一気に信頼を失うだけに、この3者
会談で何が決まったか気になるところだ。