英国訪問中の麻生太郎首相は1日夕、ロンドン市内でベルルスコーニ伊首
相、ブラウン英首相と相次いで会談した。首相と両首相は北朝鮮がミサイ
ルを発射した場合に国連安全保障理事会で対応を協議する考えで一致した。
麻生首相は両首相に「ミサイル発射は地域の安定と平和を損なう。国連安
保理決議違反であり、容認できない。発射されれば国連安保理でしっかり
対応する必要がある」と指摘。ベルルスコーニ首相は「日本の考え方に同
意する」と応じ、ブラウン首相も「日本の立場、受け止め方を共有する。
安保理で日本と連携していきたい」と語った。20カ国・地域首脳会合に
関し、日英首脳は景気刺激策と金融規制改革の双方の重要性を確認する必
要があるとの認識で一致した。

 

北朝鮮弾道ミサイルの発射実験を人工衛星の打ち上げと主張する中で、
我が国が出来ることは、万が一我が国の領土に落下してきた際の準備と、
北朝鮮包囲網を完成させることである。我が国内で根強い国連信仰だが、
安保理がどれだけ機能するかは微妙なところであろう。北朝鮮は弾道ミサ
イルを日本が迎撃した場合、「再侵略戦争の砲声」とみなし、「最も強力
な軍事的手段によってすべての迎撃手段とその牙城を無慈悲に粉砕する」
と警告しているものの、まともに受け止めていては何も出来はしない。発
射させないのが最上の策だが、あくまで発射された時のことを考えて行動
する、今回の対応次第では麻生首相に対する評価も変わってくるのではな
かろうか。