7日の衆院本会議で、民主、国民新両党は賛成したが、社民党は採決を棄
権、共産党は反対した。民主党の小沢代表は、国民新党と共に、社民党
次期衆院選政権交代を実現した場合の連立政権のパートナーと位置づけ
ているが、今回の国会決議への対応で食い違いが出たことで、民主党内か
らは社民党との連立を不安視する声が上がった。社民党は3月31日に北
朝鮮へ自制を求める国会決議を衆参両院で採択した段階で、ミサイルが発
射された場合の国会決議について、「飛翔体」がミサイルか人工衛星か断
定できるか、明白な国連安保理決議違反と言えるかどうか、制裁強化が北
朝鮮の核問題をめぐる6か国協議に影響を与えないかなどを考慮して対応
を決めることを、全議員が出席する党国会対策委員会で確認していた。

 

予想通りの展開となってきたようだ。さすがに民主党からは「連立を組ん
でも大丈夫かという声がまた強くなる。早く手を切った方がいい」との声
が上がり、旧社会党系の議員からは「いずれは合併した方がいいという考
え方だったが、考え直さないといけない」との厳しい意見も出ているよう
だ。この期に及んで飛翔体がミサイルなのか人工衛星なのかで議論してい
るあたり、社民党のピントのずれ方は相当深刻である。反対ではなく棄権
した理由として、保坂展人副幹事長によると「北朝鮮に何らかの抗議の意
思を示す必要がある」と判断したためとのことだが、そのようなポーズを
取る意味があるのだろうか。少なくとも国民からは不信を買うであろうし、
北朝鮮が有り難がるわけでもなかろう。民主党社民党を連立パートナー
とすることは、根本から考え直した方が良い。