麻生太郎首相は13日、首相官邸河村建夫官房長官らと協議した際、報
道各社の世論調査内閣支持率が上昇傾向にあることについて「今、はし
ゃいではいけない。こういう時が大事」と語った。出席者の一人が明らか
にした。毎日新聞が10、11日実施した世論調査の支持率は3月調査と
比べ8ポイント増の24%にまで回復。一方、首相の「失言」で流れが変
わるのを懸念する声もあるだけに自戒も込めた発言と受け止められている。

 

ここ数年の政権は常に支持率に左右されてきたと言えるだろう。異例の高
支持率を維持し続けてきた小泉政権はともかくとして、その後に続いた安
倍政権、福田政権も政権末期は低支持率が続き、投げ出しとも言える総辞
職となった。そう言った流れで、福田政権の低支持率では戦えないとの空
気から、国民の人気が高いとされる麻生首相に出番が回ってきたのだが、
何もしないうちに支持率は下落し、低空飛行を続けていた。むろん、今の
世論調査の信頼性が如何ほどのものかと言う見方も出来る。世論調査での
支持率が下がったことが、実態を捉えているかと言えばそうではないのだ。
「今、はしゃいではいけない。こういう時が大事」との麻生首相の言葉に
全てが集約されていそうだ。支持率が上がったから即解散、とあっては逆
に足元を見られるのがオチである。