麻生首相は20日午前、首相官邸自民党細田幹事長、大島理森国会対
策委員長らと今後の国会対応について協議し、27日に衆院に提出する予
定の2009年度補正予算案と税制改正関連法案など予算関連法案につい
て、早期成立を図るよう指示した。首相は細田氏らに対し、「この経済危
機の中で、強い決意を持って、補正予算案の早期成立を図ることが一番だ。
連休の合間もすべて審議に使って、集中して取り組んでほしい」と語った。
与党は5月上中旬の衆院通過を目指している。臓器移植法改正案を含む海
賊対処法案など重要法案の早期成立に努力することも確認した。

 

民主党が小沢代表の公設秘書逮捕の衝撃から未だに立ち直れていない状況
は、麻生首相にとっては逃すことの出来ない絶好の機会である。異常とも
言えたメディアの麻生叩きは落ち着きを見せ始め、支持率もわずかながら
上昇に転じている。景気後退が鮮明となる中で、政府が取るべき道は一刻
も早く実効性のある景気対策を打ち出すことであり、景気回復に向けたビ
ジョンを国民に示すことである。だが、一方で気になるのは都議選を重視
する公明党に配慮するあまり、解散時期を見誤ることであろう。集票マシ
ンである創価学会が都議選でフル回転して、そのすぐに解散では十分に機
能しないと公明党は考えているようだが、麻生首相はタイミングを逃すこ
となく解散すべきだ。公明党に配慮して敗北を喫しては意味が無い。