東京都議選衆院選の前の選挙と位置付け、衆院選の勢いをつけるため
に大いに頑張ろう」。自民党細田博之幹事長は8日、党本部で開かれた
都議選対策本部であいさつし、衆院選は都議選の後との見通しを示した。
党首脳の思わぬ選挙発言に、会場はざわついた。近くにいた自民党の古賀
誠選対委員長が訂正を求めて口をはさむと、細田氏はあわてて「都議選前
衆院選があるかもしれないと微修正します」と付け加えた。出席者から
は「細田氏の本音が漏れたのではないか」との声も出た。

 

公明党が絶対に落とせない選挙として位置付ける都議選だが、自民党がそ
れに振り回される構図には、さすがに違和感を憶える。細田幹事長が発言
したように次期衆院選は都議選後なのは間違い無いだろう。都議選を落と
せない公明党創価学会がフル回転して戦った後は、しばらくは充電が必
要と見ているはずだ。自民党もそれに配慮する形で、都議選後一定期間を
置いて衆院選に臨むつもりなのだろう。麻生首相は就任してすぐの冒頭解
散を狙っていたが、金融危機の前に先延ばしすることになり、ズルズルと
支持率が下がっていた中で、小沢代表の公設秘書逮捕と言う敵失に助けら
れ、何とか息を吹きかえした。それだけに最高のタイミングで解散を狙っ
ていることだろうが、公明党創価学会の意向の前に、それすら封じられ
てしまうようでは、さすがに政権政党とは言えないだろう。