30日付の韓国紙・東亜日報は、北朝鮮が射程5000キロ以上の「大陸
弾道ミサイル」の発射準備をしていることが確認されたと報じた。核実
験後、国連安全保障理事会で新決議採択に向けた議論が進んでいることに
北朝鮮は反発しており、軍事的緊張をさらに高める意図があるとみられる。
ワシントンの消息筋によると、北朝鮮平壌に近い兵器研究所で製造され
たミサイルを列車で移動させる準備をしていることが米国の偵察衛星で分
かったという。4月5日に咸鏡北道舞水端里から発射された弾道ミサイル
も同研究所で造られた。

 

発射準備を堂々と見せ付けている以上は、あくまで威嚇であると考えるの
が普通であろう。韓国が北朝鮮の核実験実施を受けて公海上北朝鮮船舶
の臨検調査などを行うPSIに全面参加を表明、すぐさま北朝鮮の軍当局
は「休戦協定の制約を受けず、米韓艦艇や一般船舶の西部海域での安全航
行も保障しないことを宣言する」と事実上の宣戦布告をしている。弾道ミ
サイルの発射が自衛措置とはとても思えないが、国連安保理北朝鮮企業
を資産凍結の対象に指定したことに反発し、核実験と大陸間弾道ミサイル
発射を含む「自衛的措置」を取ると警告。朝鮮半島に緊張感が高まる中で
これまで北朝鮮をかばい続けてきた中露が実効性のある制裁に動くのか、
それで流れが変わってくることだろう。