■

西松建設の巨額献金事件の初公判で、検察側が岩手、秋田両県の公共工事
の業者選定をめぐり小沢一郎衆院議員の事務所が「天の声」を出したと指
摘したことに対し、小沢氏の地元奥州市の支持者や秋田からは「本当のこ
とが知りたい」「実態が分からない」などと戸惑いの声が上がった。同氏
後援会水沢連合会の小野寺伝会長は「法に基づいて献金を処理していると
いう小沢先生の言葉を信じている。判決前に何も話すことはない」と話し
た。一般の有権者は複雑な心境の様子。小沢氏を長年支持している主婦は
「法律を犯していないという小沢さんの主張を信じたいが、信じ切れない」
と戸惑いながらも、「本当のことを知りたい」と訴えた。

本当のことが知りたい、支持者であれば誰でも思うことであろう。民主党
はまるで腫れ物にでも触れるかのように、公判を無視した上で小沢事務所
の問題である、と出てくるのは逃げ口上ばかりだ。その事務所の代表が自
分の党の要職に就いているにも関わらずだ。これまで小沢氏を支持してき
た人達にとって、小沢氏があれだけの大金を集めなければならなかった理
由、そしてそれが何に消えたのかを知りたい以前に、事実なのか事実では
ないのか、それだけだ。肝心の小沢氏は完全にだんまりを決め込み、早く
時間が風化してくれないかと祈っているように見える。政権交代が実現し
た後ならどうとでもなると思っているのであろうか。民主党は相変わらず
厄介な人物を抱え込んでいるものである。