民主党鳩山由紀夫代表の資金管理団体友愛政経懇話会」による政治資
金収支報告書の虚偽記載問題で、「鳩山由紀夫を告発する会」を名乗る団
体は3日、鳩山氏と会計責任者らに対する政治資金規正法違反罪での告発
状を東京地検に提出した。告発状によると、会計責任者らは平成16年か
ら19年の収支報告書に、実際には献金していない死亡した人間が献金
たとする虚偽の記載をしたほか、鳩山氏は、会計責任者の選任と監督につ
いて、相当の注意を怠ったとしている。鳩山氏は30日、収支報告書に、
個人献金者として故人や実際には献金していない人を記載していたことを
認め、4年間で計約90人から193件、総額2177万8000円に上
ることを明らかにした。原資は政治活動資金が不足した場合などに備えて、
鳩山氏が秘書に預けていた個人資金で、経理担当の公設秘書が個人献金
を多く見せかけるためだったと説明。「いただいてはいけないお金を隠し
ていたわけではない」と釈明していた。

 

金の問題で代表を退くこととなった小沢代表代行と違い、金銭問題など抱
えていない、そんな清廉なイメージが鳩山代表にはあったはずだ。その鳩
山代表に金銭問題が発覚したとあっては、民主党も無視しておくわけには
いかないのではないか。鳩山代表は弁護士同席で記者会見を行った上で、
虚偽記載をした公設秘書を解任したことを受けて、民主党は説明責任を果
たしたとして、幕引きを図ろうとしているが、「あくまで秘書がやった」
を言い続けることが得策とは思えない。普通に考えるなら出所の怪しい献
金であったと考えるのが普通であろう。それを個人献金額が少ないから、
鳩山代表の個人資金を流用したなどと良く言えたものである。政権交代
実現すれば、鳩山代表は首相の座に就くことになるわけだが、二代続けて
金絡みでの問題が発覚しているようでは、民主党も人材がいないと言わざ
るを得ない。この告発がどれだけのインパクトをもたらすかは微妙なとこ
ろだが、鳩山代表は頬かむりして逃げ切れるとは思わない方が良い。