静岡県知事選から一夜明けた6日、推薦候補が敗北した政府・与党からは、
動揺や混乱の拡大を懸念し、衆院選への影響を否定する発言が相次いだ。
麻生太郎首相は同日午前の閣僚懇談会で「次は都議選だから連携してやろ
う。静岡は静岡、都議選は都議選で、その都度頑張ろう。都連と連携して
応援してほしい」と全閣僚に都議選の与党候補応援に入るよう指示した。
河村建夫官房長官は6日午前の記者会見で、静岡知事選の敗北について「
国政との関連は切り離して考えてきた」と述べ、国政は別問題だとの認識
を改めて示した。斉藤鉄夫環境相も「基本的に大きな影響はない」と影響
を否定した。

 

静岡県知事選は与党が推した候補は僅差での敗北だったが、もともと民主
党が選挙前に候補者の調整に失敗、分裂選挙となったことを考えれば、僅
差と考えてはならないだろう。静岡県知事選で勝利していれば、多少なり
とも反麻生勢力を牽制出来たはずだが、残すチャンスは都議選での過半数
維持だけだ。唯一の好材料と言えば、鳩山代表のいわゆる故人献金問題を
受けて、世論調査では政党支持率自民党27・2%、民主党26・5%
と逆転したことくらいのものである。敵失頼みで相対的な評価を上げてい
くのみでは、何とも悲しい限りだが、残された時間は少ない。もはや打て
る手は何でもやるしかない。ただ、それ以上の爆弾を抱えたのは民主党
もしれない。次期首相を目指す鳩山代表が小沢代表代行のように、カネの
問題を抱えているとあっては、国民の目は厳しくなる一方だ。