連邦破産法11章の適用を申請した米ゼネラル・モーターズ、10日に
も破産手続きを終え、優良資産を引き継ぐ「新GM」が正式に発足する見
通しとなった。GMは9日、記者会見を10日朝開くと発表。フレデリッ
ク・ヘンダーソン最高経営責任者らが新会社の戦略などを説明すると見ら
れる。米連邦破産裁判所が5日に新GMへの資産売却を承認した後、一部
債権者が再建計画に反対したが、裁判所が訴えを認めなかったという。G
Mは6月1日の破産法申請から40日足らずで再建手続きを終える異例の
スピード決着となる見込みだ。新GMの株式は米政府が約6割を保有、政
府管理下で2010年前半の再上場を目指す。

 

事実上国有化されたとは言え、わずか40日足らずで再建手続きを終える
ことを素直に喜んで良いのかは微妙ではないか。新会社の戦略がどのよう
なものかは発表を待つしかないが、優良資産として残されたブランドが、
どれだけ売れるのかは未知数であろう。切り札とされる電気自動車も性能
如何によっては車社会である米国で受け入れらないかもしれない。充電が
出来る場所があまり整備されなければ、都市部ぐらいでしか売れないだろ
う。結局は電気自動車が主流になるには、バッテリーが長時間もつように
なることが前提であって、環境の二文字だけでは難しいのではないか。そ
れだけに切り札となるには、それ相応の時間を要し、またGMだけが技術
的優位を持つわけでもない以上、再建の道のりを電気自動車に委ねるには
時期尚早と言ったところである。